MICHI ISHIJIMA - Pride One -

桜の木の下で

桜の木の下で

桜の木の下での物語はジョージ・ワシントンでなくてもそれぞれの想い出があるのではないでしょうか。

今年もこの埼玉県志木市の市役所脇を流れる柳瀬川の川沿いに、1本の桜に逢いに行ってきました。

もう十何年になるのでしょう。東京新宿に住所を移してからは毎年訪れています。ここは私の誇る本籍地なのです。出身は群馬桐生ですが、Jリーグが始まった頃1993−4年(そこらへんw)に結婚届けを志木市役所に提出して、ここに本籍地を移しました。離婚して17年経ちますが、今でもここが本籍地・汗 何度か現住所の東京新宿に本籍を移そうかと軽く思いました。でもなんか繋がりが切れそうで未だに移せずw この地に住んでいた頃のこの季節、1つ先の柳瀬川駅から徒歩で自宅に帰るのに川沿いの桜並木を通るのが好きでした。その後名古屋8年、ロッテルダム3年を過ごしてから帰国して、東京清瀬市に7年居た時には1回かな。その時撮らせてもらった娘達はもうかなり大きくなっているのでしょう。この桜並木が観に来たくなって久しぶりにおとづれた川沿い並木道でした。

今ではすっかり風景も変わっていましたが、並木道を歩いていると1本の大きな桜に呼び止められるように語りかけられました。それがこの志木市156番(マイナンバーかよっw)でした。それ以来毎年訪れるこの桜には毎年泣かされていました。毎年春から翌年の春までの出来事をいじってくるのです(笑)。しかも傷口を労わるように。「よく頑張ったねー!!!」とか。

2016年の時の1回目に訪れた時にはまだ7分咲きくらいでしたが、見失うくらい桜の形状が変わってしまっていました。でも橋から1本目の桜はこれ。しばらくするとそこでひとりのおばあちゃんが風呂敷に包まれていたおじいちゃんの遺影を広げ、亡くなられたおじいちゃんと話をしながら観せていました。その時に、ここは大雨で川が氾濫してまだ幼い娘さんがふたり流されしてしまい、まだ遺体も見つかっていないという話を伺いました。調べたら2015年、その後も2016年氾濫はありました。どうりで川沿いの風景だけではなく桜の木の形すら毎年変わってしまっているはずです。

今年もバス停を降りると川の形状を変えてまっすぐ進まないような工事が行われていました。そして今年は幼稚園の制服を着た娘さんをお母さんらしき方がスマホでこの木をバックに撮影していました。

この桜、ここ数年語りかけてくれません。

駅で買ってきたパンを食べ、横になるといつの間にか寝てしまったのか、自分がイビキをかいていることで目が覚めました(爆)。この桜にやさしく見守られながら目覚めると、どっしり構えて静かに微笑んでいる気がしました。。。