MICHI ISHIJIMA - Pride One -

チームは創られる。

チームは創られる。

その昔、Jリーグ、アーセン・ベンゲル(現アーセナル監督)が毎年最下位争いをしていた名古屋グランパスの監督に就任したのが1995年であった。シンプルで短時間にまとめられ練習は3代目監督にして初めてプロサッカーチームを感じることができた。当時は入れ替え戦もなく危機感というものは今と比べようのないくらいゆるかったが、開幕7連敗のスタートはボクを含むチームの中にはそれまでと同じ空気が流れた。しかしW杯予選のために中断した期間に異例のフランス、ベルサイユでキャンプを行い、以降破竹の勢いで勝ち続け、優勝には届かなかったが2位でシーズンを終えた。そして初タイトル天皇杯を翌年元旦に獲得した。

バレーボール久光製薬、2連覇を完璧に近い形で遂げて3連覇目前の決勝で敗れたチームは、強さの代償として見えない敵を自らの中に作り苦しんだ。2015/16シーズンは苦悩の末に出口を見つけ出しての優勝だった。

今日、アメフトのXリーグの相模原ライズは開幕2連敗を喫した。昨シーズンを3位、気持ち舞い上がるほどの補強、前評判と共に期待が高かった。開幕のオービック戦をトライフォーポイントの1点に敗れ、2戦目をタイブレークで連敗。それは去年の準決勝でパナソニックに打ちのめされた時と同様な落胆さを感じて落ち込んだ。でも冷静になると今はトーナメントのノックアウト方式ではなくまだ始まったばかり。しかもよくわかってないけど(苦)リーグ方式も変更されている。

どの競技でもチームがチームとして成長していくには大きな変革のきっかけがいつも起きている。ましてやアメフトはそれしかできない専門職の集まった集団。個人だけではどうしようもない面白さ。チームスポーツは負けることでしか化学反応は起きないのかもしれない。次節第3戦は9月22日と期間も開き、相手は格下の東京ガス。そんな組み合わせもドラマの味付けになっている。なにが起きるのか?なにをみせてくれるのか?撮らせてもらえるのか??

スポーツをビジネスとしてしか考えていない輩達はドロドロしていて大っ嫌いだけど、本来のスポーツ、特にトップスポーツは長い歴史の中でその試合を観ると楽しい。1戦1戦に喜怒哀楽して長い目で経験していくとその過程が面白い。『江夏の21球』ではないが、後で振り返った時に勝った負けた以上に内容が酒のつまみになるから楽しいのです!!