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プロ機として求めるモノ

プロ機として求めるモノ

最近また昔TBS系で放送、制作されていたテレビドラマ&映画の『SPEC』にハマっています。特殊能力を持つ者と持たざる者の戦い。持つ者と持たざる者…。

その昔「いつの日にか成功してハッセルを、ライカを手にする」という写真を志した者たちは少なくはありませんでした。日本では、家が1軒買えたと言われていたライカ。スタジオ撮影でハッセルを使っていない者はそれなりのプロ?とされたハッセルブラッド。のちに日本では、日本メーカーの頑張りで一般家庭にも普及していったカメラでした。モノマネから始まり独自の路線を見つけ出していった日本のメーカー。そして歴史は繰り返すのか?!今ではレンズを中心に粗悪なモノマネから独自になってきた中国メーカーの躍進が目立っています。

ハッセル、ライカとは別に、ニコン、キヤノンの台頭でプロ機というものがこの2社の独占ワードとなっていたのはほんの少し前の話です。オリンピックや国際的イベントにはこの2社が競ってサービスデポを出し、現場で壊れても修理&代替えで安心して仕事できるというのが当たり前のようになり、プロ=ニコン&キヤノンは定着していきました。プロとして職業としてサポートを始めたのもこの2社。現在でもライカやハッセルはプロ会員制度やメンバーカードなどはなく、ライカ、ハッセルで判断してサポートをしてくれています。ヨーロッパでは職業フォトグラファーとアマチュアの違いがわかりやすく、日本のように1億総カメラマンでござい!にはなっていないから会員資格や会員証などはいらない。逆に言ってしまえば、日本という国はそれだけ裕福で恵まれているということになります。

日本では印刷所から始まった写真撮影技師という職業、そして新聞記者としてのカメラマン(=写真記者。そろそろ写真撮る人=カメラマンという単語を辞めない?チアガールと同じなんですけどw)、フリーランス・フォトグラファーなど認められ始めたのはここ最近のこと。「いわゆる一人親方ですか?」という手紙が税務署から送られて来たことが懐かしく思い出されます。だから日本で撮られている写真、観られる写真は創造の産物ではなく、そのほとんどが証拠・記録写真でした。カメラ機材に求められていたものも綺麗に正確にピントキッチリ。これが今も続く日本のカメラ造りの発想。日本の撮影者の写真。

「フラッグシップ・プロ機出来ました!」「石島さんに言われたこと全部入れました!」というカメラにはあれもこれも有りとあらゆる機能満載で、目的の設定にたどり着くまでに何日もかかってしまっています。

「いろいろなプロの方がいらっしゃるので、すべてに対応しようと・・・」

プロってなんだろう?

シャッターボタンを押して写った写真でお金が振り込まれてくるのがプロなのでしょうか?

様々なジャンルを撮る人々のいろいろなリクエストを全部入れて対応して作り出した1台、それって昔キヤノンのバーコードEOSという「ピッ!」ってバーコード読み込ませたら「立木義浩さん写真」「浅井慎平さん写真」が撮れるカメラと同じ。ミノルタのインテリジェンスカードを差し込んだら「秋山庄太郎さんの写真が撮れます」というカメラと同じ。つまりは自分で撮らずにカメラに撮ってもらう写真。逆にアマチュアが失敗しないで撮れるカメラに成り下がってしまったプロ機材と言われるジャンル。ハンで押した様な、コピーした様な写真を撮影して写真の単価は200万から20万を超えて2万、そして2千円の世界へ。写真代は技術料。

防水耐久性なだけでプロ機というジャンル?!押せば勝手に綺麗な写真を撮ってくれて、高画素だからトリミングでガッツリ切って、、、なプロ写真屋さん?!

個人的にはシンプルなカメラが好きで、ほんとそれこそ冒頭『SPEC』の「シンプルプラン」。多少オートフォーカスが遅くても、それを生かした写真に出来るし、フリッカーレス入ってなくても、フリッカーで味が出せるし、周辺光量が足りないレンズでもそれが味になるし、ボタン類は少ない方がいい。

持つモノと持たざるモノの違いは、最新鋭の押せばが写してくれているモノがプロ用カメラではなく、シンプルなカメラで、自分の感情・感性「綺麗だなぁ〜素敵だなぁ〜カッコいいなぁ〜」というモノを自分の意思、技術で撮れるというモノを大切にしていきたいと思っていますし、これからもそんな写真を心がけていきたいです。

話は変わりますが、昨日シグマのレンズアダプター「EFーLマウント』MC21というものを購入してきました。

もともとNOVOFLEXの値段の高い(笑)マウントアダプターを所有してはいるのですが、キヤノンのEFレンズをライカSLに装着したときはシングルショットにしか使用できず、そして電子接点エラーも多いので、公式wのLマウントアライアンス、シグマのLマウントアダプターに期待をしていました。

しかし・・・カメラに装着してみると「レンズファームウェア不適合」あぁ〜キヤノンのレンズじゃダメなのか?!と唯一1本だけ持っているシグマのレンズを装着してみても同じ。元々ダメ??ファームウェアは最新。アダプターは発売されたばかり。

今日再び購入したマップカメラさんに出向き「こうなっちゃったんですけどぉ〜」と伝えると「裏技はあるにはあるのですがメーカー保証外に・・・」と「今回だけ」といういつもの枕言葉に甘えて返品させてもらいました。そして訊くところによるとシグマのLマウントレンズは全部ライカには対応しないらしいのです(爆)。しかもこのアダプターはパナソニック装着してもシングルのみでコンティニュアス使えないらしい詐欺のようなアダプター。まだ中国製の方がいい。。

Lマウントをなぜ名乗るシグマ?!パナソニックSレンズアダプター、Sシステム用レンズで良くないか?!大人の事情があるにせよ、いち早く抜けてしまえーーーー(苦)