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写真家は技術職にあらず

写真家は技術職にあらず

今日は今度のロケハンに出向こうかとも思っとりましたが、最高気温7度の外のあまりの寒さに引きこもって昨夜からの続きの映画ざんまいしております。

その中の1本に『東京難民』という中村蒼さん主演の映画を観ました。主人公オサムが逃げた先、千葉での建設人材派遣会社で先輩が新聞の3行広告を示しながら教えてくれた貧困ビジネスの仕組み。「僕たちはね、ここに書いてある土工っていう職種なんだよ。日給が一番安いだろ!? 他は技術が必要だけど、僕たちのやっているのは誰でも出来る職種だから」という会話がありました。

「一番辛かったのは何もすることがないってこと」かなり響きました。

昔、写真を撮るという事は技術職と言われていました。今はカメラがすべてやってくれるし、安いカメラ自体でそれを撮ってくれる。シャッター推し逃しても遡って記録してくれる。しかも写真自体もフォトショップであとで作ることもできる。いわゆる「誰でも出来る職種」になっています。担当者が撮れば事足りる(と勘違いしている)現在の写真。

そこで仕事として、プロとして求められるのは、写真を撮るということ自体、昔は習得する事が出来た技術。今はそうではなく、生まれながらにしての、そこまで育って来た環境での「感性」なのではないかと気がつきました。

その場で記録するだけの日雇いカメラマンは人数集めにしかならず、日給が一番安い使い捨てのままの人足。いくらイベントや講演に引っ張りだこになってはいても撮る方は「下手なひとは何年経っても下手のままだしw」二束三文の日当!?。

その映画の後に観たニューヨークのなんとか(名前忘れたw)という写真の賞も面白いとは思わなかったし、世界的な写真賞もフォトショやソフトでギラギラにした写真ばかりでライブ感、空気なく面白くないし。。。でも時代は巡るのでまた「写真」にもどってくれるのでしょう。

「東京難民」の話に戻ると、中村蒼さんくらいの良い男だったら、そして周りの人たち、彼が自ら終盤に気が付いた心だったら、きっとまた社会に戻って成功を納めるのだろうと容易に想像できます。エンドロール2番目にクレジットされていた大塚千弘さん、そんなに話のメインどころではなかったものの、たぶん彼女の濡れ場で話題を!という大人の事情も見えてしまった映画でもありました(汗)。

もし自分を主人公に置き換えたとしたら、この看護師の大塚千弘さんと普通に結婚しちゃってホストも辞めて、ここまで複雑な話にもならず、ゼブラーマンに変身することもキカイダーに助けられることもなく、火星で探査したり地球を救う任務にもつかずに夫婦揃って傘さしながらのお出かけしていたことでしょう(自爆)

さて、次は心療内科にでもなろうかなぁ〜!?(あっ、これアニメ?!w)