MICHI ISHIJIMA - Pride One -

迷走カメラ

迷走カメラ

あるカメラメーカーは撮影後にトリミングできるように大きな画素数をと唱え、あるカメラメーカーは持ち運びするには小さなカメラと先導する(でもレンズ付けたら大きさ変わらないw)。「じゃぁ何がいいんですか?」って迷いますよね?!そんな質問をよくいただきます。高いカメラ、レンズを買っておけばそれでいいの? 確かにそれもあります。でも逆にプロ用と名前の付くカメラと入門機として用意されているカメラ、実は意外にもプロ用の方が不器用で入門機の方がマルチに何でも出来ちゃったりする。最近のカメラはご丁寧にも見栄え良く勝手にトリミングしてくれたり、色変えてくれたりする機種だってある。日本のカメラメーカーの研究員さん達は優秀で、色々な技術を取り入れたカメラを製品化してきてくれました。マニュアルからオート、露出やフォーカス。「オートは使えない」と昔言っていたのが嘘のよう。レンズも同じでズームは使えないと言われていた時代もあったなんて知っている人も少ないでしょう。

思い返せば(年取ると昔のことを話したがるw)使用する電池は内臓露出計のみ、フィルムの全マニュアル時代に写真を仕事にし始めた身にとってはすべてを体感してきました。だからこの30年の間にすべてが変わり、全く新しい職業になってしまったのかもしれません。ただフィルムからデジタルの創世記、過渡期、円熟期、パソコンやネットなどの環境を含め、0から今に至るまでを経験できたのは我ながらスゲー面白い時代に生きてきたなぁと想います。

それにしても今のカメラって自分で撮らなくても全部取ってくれるんですもの。ファインダー見なくても顔認識で被写体にオートでフォーカスを合わせてくれて、ボタン押しておけば1秒間に12とか13コマとかの連写で撮っとおけばタイミングもばっちり。露出だってオートでカメラに任せれば綺麗にオーバー&アンダーなしに撮ってくれる。あとはパソコンでざっくりトリミングして渡せばミッション終了。ってそんな撮影方法は新聞社だけかと思ったらみんなそうなのね(大汗)。だからカメラの機能を十分発達をしてオートで撮影する人も増えているのだろうなぁ~。でもそれって「そのカメラ『で』撮影している」のではなくて、「そのカメラ『が』撮影している」のですから。技術も才能も喜びもない人が逃げ道としては最高かもしれないけれど、そんなことしたくてこの仕事を始めた訳じゃないからそれらの事に大きな違和感を感じてしまうのでしょうか?!「古い人間ですから」と高倉健さんばりに言ってしまったらカッコイイけど(笑)。

だからISO感度(昔はASAだったなぁ~・遠い目)、シャッタースピード、絞りを自分で決めて、時には老眼になった目を駆使してピントを自分で合わせ、ファインダーの中でフレームを決め、タイミングを計りシャッターを、、、ってか昔から染み付いた撮影方法は、そうは簡単には直らない(苦)し、優秀なオートが使いこなせないだけだよぉーーー!!(爆)